塗装仕様

塗装工事の流れ 工事の開始から終了まで
 契約が完了すると、工事の開始となります。 まずは、現場の下見を入念に行い、工事の計画を作ります。 橋の塗装塗替えには足場の架設が欠かせません。足場の設計および設計図の作成、交通規制の検討、準備、関係各所への工事の連絡、 国土交通省の担当検査官との打ち合わせなどなど、細かく準備を進めていきます。

塗装流れ
素地調整 ブラスト工法  塗装の防錆効果、つまりさびを止める力は塗膜が鋼材にしっかりと密着して初めて発揮できます。 逆に、さびや汚れが塗膜と鋼材の間に入り込み残ってしまうと、さびの発生の原因となります。 そのため、長寿命化のためにはこの素地調整と呼ばれる、さび落とし作業が非常に重要になります。
 右の図は今回の工事で使用する素地調整法である、“ブラスト工法”の概要図です。
コンプレッサーから高圧の空気をブラストマシンに送り、ブラストマシンで送られてきた空気と研削材を混ぜあわせ、送り出します。 こうして研削材を処理面に高速で吹き付け、その衝撃により塗膜を粉砕、除去します。
 このブラスト工法ではさびを落とすとともに、鋼材の表面に均一に粗さ(凹凸)をつけることができ、 この粗さがあることで、塗料がしっかりと食いつき、よりはがれにくく、長持ちする塗膜が完成します。

ブラストのイラスト

塗装仕様 下塗~上塗まで  本工事では、下塗を3回、中塗と上塗を1回ずつ、合計で5回の塗装を行います。
それぞれの層ごとに役割が異なります。まず、下塗は主に、さび止め効果を持った塗料です。
特に1層目の有機ジンクリッチペイントは、ジンク=亜鉛を大量に含んだ塗料で、この亜鉛の持つ犠牲防食作用により鉄をさびから守ります。 中塗は下塗と上塗を強力にくっつける役目、そして上塗は強い日光に耐え、雨や露などの水分を通さない、ふっ素樹脂を使った塗料です。
塗装の各層イラスト