契約が完了すると、工事の開始となります。
まずは、現場の下見を入念に行い、工事の計画を作ります。
橋の塗装塗替えには足場の架設が欠かせません。足場の設計および設計図の作成、交通規制の検討、準備、関係各所への工事の連絡、
国土交通省の担当検査官との打ち合わせなどなど、細かく準備を進めていきます。
塗装の防錆効果、つまりさびを止める力は塗膜が鋼材にしっかりと密着して初めて発揮できます。
逆に、さびや汚れが塗膜と鋼材の間に入ってしまっていると、さびの発生の原因となります。
そのため、長寿命化のためにはこの素地調整と呼ばれる、さび落とし作業が非常に重要になります。 |
本工事では、下塗を3回、中塗と上塗を1回ずつ、合計で5回の塗装を行います。
それぞれの層ごとに役割が異なります。まず、下塗は主に、さび止め効果を持った塗料です。
特に1層目の有機ジンクリッチペイントは、ジンク=亜鉛を大量に含んだ塗料で、この亜鉛により鉄をさびから守ります。
中塗は下塗と上塗を強力にくっつける役目、そして上塗は強い日光に耐え、雨や露などの水分を通さない、ふっ素樹脂を使った塗料です。
実際の施工の様子です。層ごとに色を変えているので、現在どの層を塗っているのかわかりやすく、塗り残しなどを防ぎます。
施工前は色が剥げて白くなってしまっていますが、上塗完了後には光沢のある綺麗な塗膜ができています。
(下の写真は平成23年度木曽川大橋の塗替え工事の際の写真です。本工事の大正橋の写真ではありません。)
塗装の完成検査を合格すると、足場の解体を行います。
無事に足場の解体が終われば、ようやく工事は完了!です。
(下は平成23年度木曽川大橋の工事完了後写真です。本工事の大正橋の写真ではありません。)